恋は、雨上がりのように。
舞台は、一軒のファミレス。
天気は、大体、
―――雨。
※※自分のためだけの文章になってしまった※※
※※すこしネタバレあり※※
小松菜奈さん演じる高校生 橘あきら(17)と、大泉洋さん演じるバイト先の店長 近藤正己(45)の物語。
物語のあらすじ等は割愛。
わたしが心動かしたセリフやシーンをつらつらと。
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「昨日言ったこと、嘘じゃないです」
「わたし、店長のことすきなんです」
「店長はわたしのことどう思ってますか?」
「返事を聞かせてください」
痛快。シンプルな本質。ここまでものの10秒。
言うのも聞くのも確かめるのも怖いと思ってしまうなぁ、と。
――――
「俺なんかのどこがいいの?」
「人を好きになるのに、理由がいりますか?」
「同世代だったらいらないかもしれないけど、俺と橘さんだったら理由はいると思うよ。」
レンアイに年齢は関係ないはずなのに、なぜか白い目で見られることがある。
一緒に歩いていると親子、もしかしたら援助交際のようにみられるかもしれない。
そんな社会の偏見とか圧力も少し含まれているのかな、と。
――――
「それは未練じゃなくて、執着っていうんだ。」
小説への夢をあきらめきれていない近藤に、旧友で小説家の九条がかけた言葉。
このセリフはこの映画のもうひとつのテーマを表している気がした。
「執着」ってことばも、個人的にはあまりいいイメージがなかったので、この映画の中での使われ方は少し意外だった。
――――
「じゃあどうして、こんなに胸がちぎれそうなの?」
たぶん、あきらが店長に敬語を使わなかったのは、映画の中ではこのセリフだけ。
ぎゅんってなった。
それだけ。
――――
もーーーとにかく小松菜奈ちゃんis強い、美しい、可愛い。
好きな人とのデートの日付にハートマークつけちゃうとこも、
それを見返してニヤニヤしちゃうとこも、
デートの日にすごくおめかしするとこも、
恋に効くおまじないをやたら信じちゃうとこも、
教科書に相合傘の落書きしちゃうとこも、
うっかり告白しちゃうとこも、
普段不愛想なのに店長と話すとめちゃめちゃ笑顔になるとこも、
もう全部全部まっすぐだった。まっすぐすぎて痛かった。
わたしも小松菜奈ちゃんに恋されたい人生だった。(?)
大泉洋さんも最高に自信がない45歳だった。
小説家になりたかったけど夢叶わず、ファミレスで店長をしている。
でもまだ小説もあきらめきれず、本に囲まれた部屋で毎晩白紙の原稿用紙にペンを向けては文字を書けずにタバコを吸う。
小説家として成功している昔の旧友(九条)と疎遠になっていたが、ふと連絡をとり昔のような関係に戻ることができた。
わたしは、近藤が九条に連絡をとることができたのも、あきらとの出会いがあったからではないのかな、と勝手に思っている。
たしかに無理やりな話のつなぎや展開はすこしあったと思うけれども、見終わった後の爽快感すごい。大事なシーン大体雨やのに。いやそれはあんまり関係ない。
あとオープニングが最高、初っ端に心持ってかれた。
恋愛が主なテーマなのかなと思っていたけれど、それだけじゃなかった。
もう少しで上映は終わっちゃうけど、もうひとつの大きなテーマ、気になる人はぜひ見てみてね。
『恋は雨上がりのように』公式サイト